医学書の感想

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2015-01-01から1年間の記事一覧

【書評】 消化管癌カラーアトラス―内視鏡所見から病理診断へ迫る 【感想】

オススメ度 ★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 上下部内視鏡検査のカラーアトラスです。内容は鮮明で大きな内視鏡写真と病理像の対比が主体で、それぞれ詳細な解説を交えながら同じ筆者によって一貫性をもってまとめられています。胃癌や大腸…

【書評】 あらゆる症例に対応できる!消化器がん化学療法 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、胆道癌、膵癌、NET、GIST)に使われる抗癌剤の作用機序、薬物動態、副作用の詳細な説明から始まり、各疾患の基本的なレジメン、対応が難しい病態の治療の…

【書評】 研修医当直御法度 百例帖 第2版 【感想】

オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 寺沢先生の書かれた救急の症例本です。筆者の周囲の失敗談をもとに構成された本で、意識障害、失神・けいれん・呼吸・循環、ショック・乏尿、急性腹症、消化管出血、頭頸部外傷、胸腹部・骨盤外傷、特殊救…

【書評】 専門医のための腎臓病学 第2版 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 2009年発行の腎臓病(腎臓専門医向け)の成書です。600ページ超のゴツい本で、内容は大きく分けて症候編と疾患各論の2つに分かれています。前半180ページ程度は症候編で、蛋白尿、血尿、膿尿、糖…

【書評】 臨牀消化器内科 2015年6月増刊号 「胃癌の診療」 【感想】

オススメ度 ★ 臨牀消化器内科 6月増刊号 「胃癌の診療」を読みました。 病院の棚に置いてあるのを読んで、実際に購入してみて何度か通読しました。 1. 内容 臨牀消化器内科としては2004年以来10年ぶりの「胃癌」の増刊号です。 胃癌診療に必要な基礎知識、診…

【書評】 誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 【感想】

オススメ度 ★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 “風邪の診かたとその周辺”を医師目線で可能な限り体系的に整理してみた本です。 風邪を風邪と診断するアプローチ、風邪に紛れた風邪ではない病気を診断するアプローチが症状に分けてひとつひとつ…

【書評】 日本臨床 2015年7月号 特集:酸関連疾患 【感想】

> オススメ度 ★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 GERD、FDなどの胃酸に関連した疾患の特集です。胃酸の分泌機構(H+,K+-ATPase)の図説、欧米との酸関連疾患の比較、日本人の年代別胃酸分泌の推移についての総説から、GERD、NERD、NSAIDs潰瘍、…

【書評】 レジデントノート 2013年7月号 入院患者の血糖コントロール 【感想】

オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 「入院患者の糖尿病治療の基本はインスリン」ということは、教科書的で誰でも知っていることですが、実際にどう使うのかを書いた本は少ないようです。そして、全ての症例で漫然とスライディングスケール法…

【書評】 糖尿病専門医研修ガイドブック 改訂第6版 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 日本糖尿病学会の新しい「糖尿病専門医研修カリキュラムチェックリスト」「糖尿病専門医研修カリキュラム」に完全対応したテキストです。B5判で514ページの分厚い本ですが、糖尿病の定義から始ま…

【書評】 medicina 2015年7月号 特集:自信がもてる頭痛診療 【感想】

medicina(メディチーナ)は「いかに診るか」をコンセプトに臨床医の診療に不可欠な情報をプラクティカルにまとめた毎月の特集、知識のアップデートと技術のブラッシュアップに直結する連載も充実の総合月刊誌です。幅広い内科診療に共通の知識・技術が満載の…

【書評】 研修医当直御法度 第5版 【感想】

オススメ度 ★★★★★ (研修医必携本のひとつ) 1. 内容 右も左もわからない、生まれたての初期研修医のための救急・当直本です。初めにこんなことが書いてあります。「当直している上級医師は研修医より高い当直料金をもらっていることを忘れるな。迷ったらど…

【書評】 この1冊で極める不明熱の診断学 【感想】

オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 全編にわたって「不明熱は、発熱のみに注目していては診断はつかない。発熱以外の手掛かり(+α)に目を向けないといけない」という理念に基づいた内容です。膨大な鑑別診断の中から、“その疾患らし…

【書評】 Hospitalist 特集:腎疾患 Vol.2 No.1 2014 【感想】

Hospitalistは集中治療で有名なIntensivist(インテンシヴィスト)の姉妹本です。2014年に発刊が開始されました。入院患者の病棟管理だけではなく、地域医療連携を含めた外来診療のできるジェネラリスト(=Hospitalist)を志す人のためのクォータリーマガジン…

【書評】 Hospitalist 特集:消化管疾患 Vol.2 No.3 2014 【感想】

Hospitalistは集中治療で有名なIntensivist(インテンシヴィスト)の姉妹本です。2014年に発刊が開始されました。入院患者の病棟管理だけではなく、地域医療連携を含めた外来診療のできるジェネラリスト(=Hospitalist)を志す人のためのクォータリーマガジン…

【書評】 慢性膵炎診療ガイドライン〈2015〉 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 全編にわたってクリニカルクエスチョンを主体とした検査・治療の推奨度およびエビデンスが記載されています。本ガイドラインのなかで目立つものでは、血中・尿中膵酵素の感度は高くない(特異度は…

【書評】 胸部X線診断に自信がつく本 第2版 【感想】

オススメ度 ★★★★ (この分野に関わる人すべてにおすすめ) 1. 内容 初期研修医向けに書かれた胸部単純X線写真の本です。体位などの撮影条件によるX線像の違い、胸部CTとX線での映る像の違いなど、X線読影の基本原理から丁寧に解説されています。「曇っている…

【書評】 ECGケースファイル―心臓病の診療センスを身につける 【感想】

オススメ度 ★★★★ 1. 内容 ECGブックの姉妹本です。循環器診療のありかたがスーッと身体に染み渡るように作ったそうで、典型的な心電図から非典型的なものまで“61症例”の心電図と解説が記載されています。コラムも充実しています。全編にわたって口語体で、「…

【書評】 見て読んでわかるNASH/NAFLD診療 【感想】

オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 NAFLD/NASH/ALDについて易しく解説されています。薄い本ですが、それぞれの病態の定義、診断基準、鑑別方法、確定診断への検査手順についても様々な文献を基にした十分な記載があります。飲酒も脂…

【書評】 急性腹症診療ガイドライン2015 【感想】

急性腹症診療ガイドライン2015作者: 急性腹症診療ガイドライン出版委員会出版社/メーカー: 医学書院発売日: 2015/03/09メディア: 大型本この商品を含むブログを見る急性腹症診療ガイドライン出版委員会 ・日本腹部救急医学会 ・日本医学放射線学会 ・日本プ…

【書評】 消化器診療の疑問、これで納得!(レジデントノート増刊) 【感想】

レジデントノート増刊 Vol.15 No.8 消化器診療の疑問、これで納得! 〜外来・病棟・当直での初期対応や鑑別診断から検査・画像・薬物治療まで、よくある悩みに答えます作者: 花田敬士出版社/メーカー: 羊土社発売日: 2013/07/20メディア: 単行本この商品を含…

【書評】 頼れる主治医になるための高齢者診療のコツを各科専門医が教えます 【感想】

オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 専門外の疾患についても適切な判断のできる一般内科医(=頼れる主治医)になるための本です。眼科、皮膚科、婦人科、整形外科、耳鼻咽喉科、脳外科、泌尿器科、歯科、精神科それぞれの専門医からのアドバ…

【書評】 治療に活かす!栄養療法はじめの一歩 【感想】

オススメ度 ★★★★ (この分野に関わる人すべてにおすすめ) 1. 内容 初期研修医向けの栄養療法の本です。内容は、学生時代の講義では教わらない「食事オーダー」の基本から始まります。研修医と指導医の対話の中で、“栄養状態が悪いとリンパ球の機能障害、抗…

【書評】 内科で出会う 見ためで探す皮膚疾患アトラス 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 タイトル通りの内容です。皮膚科非専門医が、診断に近いところに到達するのを支援することを目標にしたアトラスです。「頭のてっぺん」から「足の裏」まで「内科で出会う皮膚疾患」が写真付きで掲…

【書評】 薬がみえる vol.1 【感想】

オススメ度 ★★★★ (この分野に関わる人すべてにおすすめ:医師、薬剤師、看護師、医薬学生) 1. 内容 「病気がみえるシリーズ」の類書で待望の「薬」バージョンです。 基礎的な生理学から薬理学、そして主要疾患の病態から薬物の作用機序までの流れが解説さ…

【書評】 UCSFに学ぶ できる内科医への近道 【感想】

オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 内科全体を網羅する実践的なテキストです。「ワシントンマニュアルの日本語版」とも巷(?)では言われているようです。Part1「救急医療」Part2「カルテの書き方・レントゲン・CT・心電図の読み方」Part3「代…

【書評】 初期対応に自信がつく! 治療薬レジデントマニュアル 【感想】

オススメ度 ★★★ 1. 内容 初期研修医向けの治療薬マニュアルです。 当直・病棟での初期対応と代表的な薬剤がコンパクトにまとめられています。内容は以下の3章にわかれています。 第Ⅰ章では「頻度の高い症状、緊急性の高い症状」の初期対応および鑑別診断のポ…

【書評】 教えて! ICU Part 2 集中治療に強くなる 【感想】

Part1はかなり以前に読みましたが、先日「教えて! ICU Part 2 集中治療に強くなる」を購入し読みましたので感想を書きます。 オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 Part1同様、救急~ICUで出会う病態を中心に解説されています。 「体温…

【書評】 消化管の画像診断 (画像診断別冊KEY BOOKシリーズ) 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 画像診断で有名なKEY BOOKシリーズの最新刊です。 約380ページに渡って食道から肛門までの消化管疾患の画像診断が多数収録されています。他のKEY BOOKシリーズと同様に見開きで1疾患「内視鏡所見…

【書評】 プライマリ・ケアの現場で役立つ一発診断100 一目で見ぬく診断の手がかり 【感想】

プライマリ・ケアの現場で役立つ一発診断100―一目で見ぬく診断の手がかり作者: 宮田靖志,中川紘明出版社/メーカー: 文光堂発売日: 2011/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログを見る オススメ度 ★★ (さらに知識を深めたい人におす…

【書評】 急性膵炎診療ガイドライン 2015 (第4版) 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 第Ⅰ章:ガイドラインの目的・使用方法・作成方法 第Ⅱ章:用語の定義 第Ⅲ章:疫学 第Ⅳ章:基本的診療方針と診療フローチャート 第Ⅴ章:急性膵炎の診断 第Ⅵ章:急性膵炎の重症度診断 第Ⅶ章:急性膵…