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【書評】 誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 【感想】

誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 重篤な疾患を見極める!

オススメ度 ★

(知識をさらに深めたい人におすすめ)

1. 内容

“風邪の診かたとその周辺”を医師目線で可能な限り体系的に整理してみた本です。
風邪を風邪と診断するアプローチ、風邪に紛れた風邪ではない病気を診断するアプローチが症状に分けてひとつひとつ解説されています。風邪の典型的な症状(最初に軽度咽頭痛があり、咽頭痛は軽快傾向だが咳・鼻汁もでてきた)というところから始まり、副鼻腔炎、伝染性単核球症などの上気道炎症状を呈する疾患、不明熱の原因となりうる疾患、急性肝炎や急性心筋炎のような見逃すと恐ろしい疾患の解説とそれぞれを鑑別するためのポイントが記載されています。

2. 本書の特徴

風邪症状からそれぞれの疾患を鑑別するうえでキーとなるポイントが満載です。語りかけるような文体で、写真や具体的な処方例が多くて通読が容易ですし、症状別なので読んだその場で使えます。一般内科のみならず救急外来でも使えるレベルの内容です。

3. おわりに

本書は見つけたその日にジャケ買いしました。刺激的なタイトルに偽りなく、通常の風邪の見分け方から見逃してはいけない致死的なものまで詳細に解説されているうえ、漢方薬の解説まであって大満足の一冊でした。風邪を診ることのある医療関係者には非常にオススメの一冊です。



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