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【書評】 あらゆる症例に対応できる!消化器がん化学療法 【感想】

あらゆる症例に対応できる!消化器がん化学療法〜標準治療からPS不良・多発転移・骨髄抑制など難渋例の対応まで、患者さん一人ひとりに合わせた治療戦略がわかる

オススメ度 ★★

(専門知識を学びたい人におすすめ)

1. 内容

消化器癌(食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、胆道癌、膵癌、NET、GIST)に使われる抗癌剤の作用機序、薬物動態、副作用の詳細な説明から始まり、各疾患の基本的なレジメン、対応が難しい病態の治療の進め方、副作用・合併症対策についての症例呈示があります。

2. 本書の特徴

対応に困る病態や副作用の症例が豊富で、その対応についてしっかりとまとめられています。症例メインの本なので、実際の現場で困るような状況での具体的な対応を学ぶことができます。たとえば、患者への説明をする際にはどういうことに気を付けて話すべきか、化学療法がうまくいかないときはどうするか、といったことが書いてあります。

3. おわりに

消化器癌の化学療法に関わる機会が増えてきたので本書を購入しました(書店の人に勧められたこともありますが…)。化学療法の基本的なレジメンはどの本にも書いてありますが、本書は高齢者や副作用が強く出る症例、うまくいかないときにどうすればいいのか、といった視点から作られていて勉強になりました。消化器癌の化学療法について勉強したい人、副作用や合併症の対応に困っている人にオススメの一冊です。


消化器がん化学療法レジメンブック 第2版

消化器がん化学療法レジメンブック 第2版