Part1はかなり以前に読みましたが、先日「教えて! ICU Part 2 集中治療に強くなる」を購入し読みましたので感想を書きます。
オススメ度 ★★★
(基礎から学びたい人におすすめ)
1. 内容
Part1同様、救急~ICUで出会う病態を中心に解説されています。
「体温の評価方法」「頭蓋内圧亢進症でのICPモニタリング」「ICUでの各種スコアリング」「酸素療法」「水分volumeの評価法」「AKIの原因診断」……などなど、Part1よりさらに実践的な内容となっています。
APACHE、SAPS、MPM、TRISS、SOFA、ISSなどのスコアリングは勉強になりますし、JCS・GCSは覚えやすく図を用いて工夫して記載されています。
2. 本書の特徴
ICUの「教科書には載っていない日頃気になっているアレ」の解説をコンセプトに作られた本です。研修医との症例カンファレンス形式のテキストで、多くの人が困っている疑問点がやさしく解説されています。具体的な薬剤や治療についての内容は控えめになっていますが、そのかわり病態を根っこから考察して文献を交えて解説するスタイルなので、初学者でも理解しやすいです。
3. おわりに
病態をわかりやすく噛み砕いて解説されている良著です。個人的には、水分volume評価について様々な尺度から考察してあり、目から鱗が落ちる内容でした。コラムの「酸素ボンベの残量」「病棟でのチョコレートの生存期間」も面白く読めましたし、知識欲を満たしてくれる満足のいく内容でした。これからICUをまわるような研修医にも、ICUに興味のあるコメディカルの人にもオススメの一冊です。
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