医学書の感想

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2016-01-01から1年間の記事一覧

【書評】 脳卒中治療ガイドライン2015 【感想】

6年ぶりの改訂となる本書は、従来からの項目については2009年版(~2007年4月)以降の2007年5月から2013年12月までの文献を、新規・変更項目については1992年以降(初版同様)の文献を検索し、さらに2014年1月以降の文献からも、委員会として妥当と判断した重要…

【書評】 知らなきゃ危ない! 病棟でよくつかわれる「くすり」 エキスパートナース 2016年11月号増刊 【感想】

オススメ度 ★★★★ (病棟看護師、初期研修医におすすめ) 内容 タイトル通りの内容で、病棟でよく使われている降圧薬、抗不整脈薬、利尿薬、抗血小板薬・抗凝固薬、下剤、解熱鎮痛薬、オピオイド鎮痛薬、睡眠薬・抗不安薬、不穏に対する向精神薬、抗てんかん…

【書評】 胃と腸 2016年1月号 慢性胃炎を見直す 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 内容 「慢性胃炎」の歴史、病理診断、内視鏡診断(拡大内視鏡診断)、臨床診断(血清診断)、A型胃炎の診断、残胃炎などの知見をまとめた一冊です。胃炎の歴史は古く、多様な分類が呈示されていますが、日…

【書評】 胃食道逆流症(GERD) 診療ガイドライン2015 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 日本消化器病学会が編集した「胃食道逆流症(GERD:Gastroesophageal Reflux Disease)の診療ガイドライン2015」です。他のガイドラインと同様にクリニカルクエスチョンをエビデンスに基づいて統合…

【感想】 腹部超音波ポケットマニュアル 【書評】

オススメ度 ★★★ (超音波をする機会のある人におすすめ:検査技師、医師) 1. 内容 腹部超音波の初心者から指導者や中級者まで幅広い層を対象とした本です。2011年出版のちょっと古めの本ですが、これまで第5刷まで増刷されています。「日本超音波学会推奨の…

【書評】 ERのTips 【感想】

オススメ度 ★★★ (知識をさらに深めたい人におすすめ) 1. 内容 2016年3月出版。iPhoneアプリ「ERのTips」から生まれた初期研修医向けの本です。様々な疾患において、治療方針の判断基準となるルール(=Clinical Decision Rule; CDS)をエビデンスに基づいて…

【感想】 組織病理カラーアトラス 第2版

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 医学生・研修医にとって必要となる組織病理写真を1冊に凝縮。医学生には国試に向けた知識の整理、初期研修医には研修義務化で必須となったCPCに役立つ。カラーアトラスとして写真を大きくレイアウトし、そ…

【書評】 解剖と正常像がわかる! エコーの撮り方 完全マスター 【感想】

オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 超音波検査の初心者向けに書かれた本です。腹部エコーだけではなく、甲状腺や心臓、腎・泌尿器、生殖器、腸管など全身の超音波検査が網羅されています。 2. 本書の特徴 「エコー画像、シェーマ、解…

【書評】 薬がみえる vol.2 【感想】

オススメ度 ★★★★ (医療関係者みんなにおすすめ) 1. 内容 薬がみえるシリーズ 第2弾です。代謝内分泌、産婦人科、血液、免疫アレルギー、眼・耳・皮膚に関する「薬と病気の関連」を、お馴染みの紙面構成でわかりやすく解説してあります。総ページ数の半分く…

【書評】 ER実践ハンドブック〜現場で活きる初期対応の手順と判断の指針 【感想】

オススメ度 ★★★★ (救急外来をする人におすすめ) 1. 内容 初期研修医~若手医師を対象としたER・救急外来診療で必要な情報を網羅した本です。皮膚科や眼科、耳鼻科、整形外科などのいわゆるマイナー科の救急にも対応し、小児・妊婦から整形外科・高エネルギ…

【書評】 夜間外来であわてない! エビデンスに基づく診療の極意 【感想】

オススメ度 ★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 救急外来の症候学の本です。 2012年出版の「あなたも名医!もう困らない救急・当直」と内容が非常によく似ていますが、運動麻痺や腰背部痛、陰嚢痛、急性中毒などの項目は本書でのみ取り上げられています。…

【書評】 「胃と腸」 増刊号 消化管拡大内視鏡診断 2016 【感想】

オススメ度 ★★★ (内視鏡をする人におすすめ) 1. 内容 「胃と腸」から毎年刊行されている増刊号のひとつです。日進月歩の拡大内視鏡ですが、今回も咽頭/食道/胃/大腸の正常拡大内視鏡像から悪性の拡大内視鏡像まで最新の分類、最新の文献に基づいた新知見が…

【書評】 ポケット呼吸器診療 2016 【感想】

オススメ度 ★★★★ (呼吸器疾患を診る機会のある人におすすめ) 1. 内容 呼吸器内科医向けに書かれたポケットに入るほど非常に小さな本ですが、感染症(肺炎)、閉塞性肺疾患、間質性肺疾患、肺悪性腫瘍、アレルギー性肺疾患、じん肺、SAS、肺高血圧症など一…

【書評】 人工呼吸ケアのポイント400 【感想】

オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 聖路加国際病院の看護師の方が書かれた看護師向けの人工呼吸器ケアに関する本です。2005年発刊の少し古い本ですが、内容は今の本と比べても全く見劣りしません。呼吸のアセスメントから基本的な処…

【書評】 救急外来 ただいま診断中! 【感想】

オススメ度 ★★★ (基礎から学びたい人におすすめ) 1. 内容 2015年12月に発売された、順天堂大学練馬病院の屋根瓦式の研修医教育プログラム(勉強会)から生まれた研修医向けの救急本です。 内容は全部で22項目に分かれており、意識障害、失神、けいれん、ショ…

【書評】 パワーアップ いまさら聞けない腹部エコーの基礎 第2版 【感想】

オススメ度 ★★ (専門知識を学びたい人におすすめ) 1. 内容 腹部エコーのベストセラー本のひとつで、医学生や研修医から検査技師・放射線技師などの腹部エコー初心者を対象に書かれています。どこにでもある装置を駆使して、効率よく診断にたどりつけるよう…

【書評】 プロブレム別診療マネジメントチャート50:主治医力がすごい! /天理よろづのレジデントはここまでやる 【感想】

オススメ度 ★★★★ (初期研修医におすすめ) 1. 内容 初期研修医向けのいわゆるレジデントマニュアル本のひとつです。50個のプロブレム(疼痛、消化器、循環器、腎泌尿器など)が順に挙げられ、プロブレム別に鑑別疾患、マネジメントチャート、診察時のTipsが…