オススメ度 ★★★★
(病棟看護師、初期研修医におすすめ)
内容
タイトル通りの内容で、病棟でよく使われている降圧薬、抗不整脈薬、利尿薬、抗血小板薬・抗凝固薬、下剤、解熱鎮痛薬、オピオイド鎮痛薬、睡眠薬・抗不安薬、不穏に対する向精神薬、抗てんかん薬、血糖降下薬、インスリン製剤、抗菌薬について、薬の作用機序、薬が使われる疾患の基本知識、観察・ケアのポイントが図表を用いて解説されています。
たとえば、下剤のページでは、便秘の分類を図解してから下剤の作用機序、大腸のどこに効くのかが解説される構成になっています。観察・ケアのポイントではブリストル便性状スケール、塩類下剤では高マグネシウム血症の副作用があることやグリセリン浣腸の体位までコンパクトながらも要点を抑えた内容です。
本書の特徴
カラフルでわかりやすい図表が満載です。薬を羅列するだけではなく、全パートにわたって基本的な疾患の解説が最初にあるので、「どういう病態に対してこの薬が使われているのか?」というところが非常に分かりやすくなっています。薬の一覧は2016年11月の最新の時点までカバーしてあり、観察・ケアのポイントも要点をしっかり抑えてあります。
おわりに
目を引くタイトルに惹かれて購入しましたが、「薬がみえる」を病棟看護師向けに特化させて内容を絞り込んだような本でした。病棟看護師に向けて作られている本ですが、この本に書いてある内容を完璧に理解している医師も少ないのではと思います。
本書に出てくる図表はすべてキレイに作られていて内容も十分、大変勉強になりました。全129ページ程度と薄めなので、ササッと読めるのが良かったです。病棟にひとつ置いておくと便利かなと思います。
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