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【書評】 輸液スーパー指南塾(レジデントノート増刊号) 【感想】

レジデントノート増刊 Vol.15 No.2 輸液スーパー指南塾〜経過を追う症例問題で実践力を鍛える!

オススメ度 ★★★

(基礎から学びたい人におすすめ)

1. 内容

2013年発行の輸液についてのレジデントノート増刊号です。
以前書いた輸液療法パーフェクトは2009年のもので、4年ぶりの輸液の増刊号です。輸液療法パーフェクトよりも輸液について基礎の基礎から書いてある印象を受けます。輸液療法パーフェクトの症例はかなり難しい症例もありましたが、本書はありふれた症例に絞って書いてあります。

2. 本書の特徴

体液と輸液の組成の関係はもちろん、頻繁に遭遇する病態ごとの慣習ではなく根拠を提示した輸液法が呈示されています。輸液セットについてなど、他書にはない細かい情報が多いのも特徴です。

3. おわりに

輸液の基礎から記載されているので、初学者がまず初めに手に取る本としてかなりオススメです。「他のドクターがやっているから」といった理由ではなく、病態を考えてひとつひとつオーダーしていくことの大切さがわかります。輸液は一生使える知識で、しかもこれから先も変わらない可能性が高い治療のひとつです。本書には何度も何度も読み返して血肉としたい情報が山のようにあり、研修医には大変おすすめの一冊です。


症例から学ぶ輸液療法―基礎と臨床応用―第2版

症例から学ぶ輸液療法―基礎と臨床応用―第2版

  • 作者: 鍋島俊隆(名城大学薬学部地域医療薬局学講座特任教授・NPO 法人医薬品適正使用推進機構理事長),杉浦伸一(名古屋大学大学院医学系研究科特任研究部門医療行政学特任准教授)
  • 出版社/メーカー: じほう
  • 発売日: 2015/05/07
  • メディア: 単行本
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