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【書評】 心電図の読み方パーフェクトマニュアル 【感想】


心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング! 心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング!

オススメ度 ★★★★★

(医療関係者みんなにおすすめ)

1. 内容

「パーフェクトマニュアル」を謳っている通り、心電図の読み方の基本から正常~異常な心電図を網羅し詳細に解説されています。PQRST波の異常が認められる部位によって細かく“21チャプター”に分けられており、異常な心電図がおよそ100枚ほど載っている実践的な本です。見開きで一つの心電図と疾患が1対1対応でわかるようになっており、左ページには12誘導心電図、右ページには疾患・心電図変化の機序・心電図の特徴・読み方のポイントが記載されています。

2. 本書の特徴

本書の特徴はA4の大型本で、多くの心電図が読めることに尽きます。
心電図所見の丁寧な読み方と解説はもちろん、ベテランはどこに目の付けるか、どこを異常所見と捉えるか、どのように読んでいくかを示した実践的なテキストになっています。実際の症例の心電図と並べて、本書の心電図と比べてみることができます。

3. おわりに

自分は本書を学生の頃に購入しましたが、本棚の肥やしになっていました。大型本で本を開くと目に飛び込んでくる大量の心電図は臨床経験のない学生にとっては理屈ではわかってもスッキリと頭に入ってこなかったからです。

研修医になってしばらくしてから本書を取り出してみると、“心房細動に伴う偏向伝導”や“左脚前肢ブロック”、“poor r progression”、“肺性心(SⅠQⅢTⅢ)”……などなど臨床の現場で遭遇する心電図が機序から細かく説明されており、非常に感銘を受けました。異常所見の部位別にチャプター分けがされているので、困った時にリファレンス代わりにも使えるのも良いところです。

個人的には、本書はある程度経験の積んだ初期研修医の人にオススメですが、医師だけではなく心電図を本気で勉強したい医学生やコメディカルの方にも非常にオススメです。


心電図の読み方パーフェクトマニュアル―理論と波形パターンで徹底トレーニング!

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