オススメ度 ★★★★
(この分野に関わる人すべてにおすすめ)
1. 内容
各検体を用いた検査値の「検査法」「体内での動態」「臨床的意義」「上がっている場合、下がっている場合に考えられる疾患」「検査の限界」「ピットフォール」などが詳細に記載されています。
例えば、アミノトランスフェラーゼ(AST、ALT)であれば、国際単位による測定法、体内分布(ASTは全身の組織細胞に広く分布しているが、ALTは肝に特異的だが腎にも肝の1/3が存在していること)、異常値の読み方(心筋梗塞、急性肝炎の場合など)が直観的な図表を用いて理解しやすく書かれています。
2. 本書の特徴
タイトル通り、検査値の異常値の出る機序が書いてあり、全編にわたって図表が多く内容が頭に入りやすい構成です。一般的な臨床検査についてはほとんど網羅されています。
3. おわりに
自分は学生時代に調べ物をするために本書を購入しました。学生やコメディカルにとってレポート作成や勉強をする際に使えますし、それぞれの検査値異常が出てくる原因から知ることができるため大変勉強になります。今もたまに読み返しては知識を補っています。
ただし、臨床の現場においては本書だけではなく他の身体所見や症候学の本を何種類かを組み合わせて使うことをオススメします。
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