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【書評】 研修医当直御法度 百例帖 第2版 【感想】

研修医当直御法度 百例帖 第2版

オススメ度 ★★★★

(初期研修医におすすめ)

1. 内容

寺沢先生の書かれた救急の症例本です。筆者の周囲の失敗談をもとに構成された本で、意識障害、失神・けいれん・呼吸・循環、ショック・乏尿、急性腹症、消化管出血、頭頸部外傷、胸腹部・骨盤外傷、特殊救急、検査・手技・輸液・薬品・チームワーク・人間関係まで幅広く扱っています。第1版よりも診療姿勢や謝罪などの項目が増えて78例から100例に増量し、「症例帖」→「百例帖」に名前が変わっています。

2. 本書の特徴

見開き1~2ページで1例、図表を用いた解説で理解しやすい構成です。
実際の経験に基づいた鑑別診断のポイント、クリニカルパール、ピットフォールが満載されています。

3. おわりに

赤いほうの「研修医当直御法度」は箇条書きスタイルなので頭に入りづらいという難点がありますが、本書や「帰してはいけない外来患者」のような症例本といっしょに読むと頭に定着しやすいと思います。自分の身に降りかかったらと考えると恐ろしいことばかりが書いてありますが、必ずどこかで役に立つ内容です。語りかけるような文体なので、すらすらと面白く読めました。


研修医当直御法度 第5版

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帰してはいけない外来患者

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帰してはいけない小児外来患者

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研修医当直御法度 百例帖  第2版

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