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【書評】 胸部X線診断に自信がつく本 第2版 【感想】

胸部X線診断に自信がつく本 第2版 (「ジェネラリスト・マスターズ」シリーズ 1)

オススメ度 ★★★★

(この分野に関わる人すべてにおすすめ)

1. 内容

初期研修医向けに書かれた胸部単純X線写真の本です。体位などの撮影条件によるX線像の違い、胸部CTとX線での映る像の違いなど、X線読影の基本原理から丁寧に解説されています。「曇っている」「汚い」という表現ではいつまで経っても読影力は向上しません。異常影の口述を聞いた人が頭の中でイメージできるような表現ができるように、本書では様々な病態の解説と異常陰影の表現があります。異常影の記載方法を学ぶだけでも一読の価値があると思います。

2. 本書の特徴

200ページ程度の薄い本ですが、多数のX線写真が掲載されていて初学者にピッタリです。異常陰影が映る原理から評価法まで記載されているだけではなく、最後に胸部X線に関する推薦書の一覧があり、本書を基本としてさらなる勉強へとステップアップしていくことができます。

3. おわりに

胸部単純X線写真は入院時ルーチン検査のひとつですが、本書を読むと胸部症状のない症例でも正面・側面像をしっかりとスクリーニングして評価することの重要性がわかります。薄い本ですが、必要十分な内容が凝縮されていて初期研修医がまず最初に手にする本としてオススメです。推薦書を読んでどんどん勉強を積み重ねていくと胸部X線写真の理解がより進むと思います。


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  • 作者: 村田喜代史,上甲剛,村山貞之
  • 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
  • 発売日: 2011/04/07
  • メディア: 単行本
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