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【書評】 薬がみえる vol.1 【感想】

薬がみえるvol.1

オススメ度 ★★★★

(この分野に関わる人すべてにおすすめ:医師、薬剤師、看護師、医薬学生)

1. 内容

「病気がみえるシリーズ」の類書で待望の「薬」バージョンです。
基礎的な生理学から薬理学、そして主要疾患の病態から薬物の作用機序までの流れが解説されています。

vol.1 は下記の内容です。
・神経系の疾患と薬(P2~278)
・循環器系の疾患と薬(P280~394)
・腎泌尿器系の疾患と薬(P396~440)

内容は440ページのうち278ページまでが神経系で占められています。多くの人がなんとなく覚えているであろう中枢神経系~末梢神経系について丁寧な図や漫画を用いて解説されているので、初学者でも内容が理解しやすくなっています。

てんかんや偏頭痛、うつ病、心不全、腎不全などの各臓器の代表的疾患についても、病気がみえると同様に病態から薬物治療までの詳しい解説があります(病気がみえるへの参照ページの記載も随所にあります)。一般名だけではなく商品名もページの下に記載されているので臨床の現場でも使うことができます。

2. 本書の特徴

病気がみえるシリーズ恒例ですが、図表の多さは本書が一番だと思います。
ややbusyな紙面ですが、薬と疾患の関係や情報は余さず書いてあります。
そしてこの内容の豊富さで約3600円は格安です。

3. おわりに

「病気がみえる」シリーズは学生の頃に非常にお世話になりました。神経系の構造から薬物治療までここまで明解に記した本は少ないので、学生の頃にこの本が欲しかったなと思いました。医学生や研修医だけではなく、医療関係者であれば間違いなくオススメの一冊です。

vol.2では代謝内分泌、産婦人科、血液、免疫アレルギー、眼・耳鼻咽喉・皮膚、vol.3では消化器、呼吸器、感染症、悪性腫瘍について取り扱うそうなので発売後すぐに購入して読破したいと考えています。vol.2は2015年7月発売のようです。



薬がみえるvol.1

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薬がみえる vol.2

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病気がみえる 〈vol.1〉 消化器 (Medical Disease:An Illustrated Reference)

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病気がみえる vol.2 循環器―Medical Disease:An Illustrated Reference

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  • 作者: 医療情報科学研究所
  • 出版社/メーカー: メディックメディア
  • 発売日: 2010/08/21
  • メディア: 単行本
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病気がみえる vol.3: 糖尿病・代謝・内分泌

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病気がみえる vol.4 呼吸器

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病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経 (Medical Disease:An Illustrated Reference)

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  • 作者: 医療情報科学研究所
  • 出版社/メーカー: メディックメディア
  • 発売日: 2011/03/03
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