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【書評】 効果的に使う!消化器の治療薬 【感想】

「効果的に使う!消化器の治療薬〜初期治療から慢性期まで 症状・病因・経過にあわせたベストな処方 (消化器BooK)」を購入しました。
2012年に第1刷発行の本です。

オススメ度 ★

1. 外観

羊土社「消化器Book」シリーズ共通の表紙です。

2. 内容

「症状編」「疾患編」「ケーススタディ」の3パートに分けられています。
症状編では対症療法としての薬の使い方が処方例とともに記載、疾患編では病態の解説とより詳細な薬剤の使い方が載っています。ケーススタディの内容は本書では過形成性ポリープのみと少な目です。

3. 本書の特徴

本書の特徴は「特集にあたって」に記載されています
① 多色刷りのきれいな紙面で読みやすい
② 図表が多く内容の理解を助ける
③ 具体的な処方例を示し、重要な点をPointとして簡潔にまとめている
④ 各文献についてもその概要を示す
⑤ 適宜、「コツ-手技や読影のコツ」「pitfall-よくある失敗の注意点」「Memo-用語解説や少し専門的な知識」などを示す

4. おわりに

近年、消化器内科領域は薬剤の進歩で治療法が大きく変わりつつあります。例えば、C型肝炎はインターフェロンフリーの経口2剤(飲み薬)による治療法がメインになっていますし、PPIも新規薬剤が登場しています。本書の疾患編では2012年時点での疾患別の治療法が記載されていますので、本書とは別に新しい情報に自分で少し目を通す必要があります。それでも基本的な治療方針や考え方は役に立つものが多く、手元に置いておいて損は無い本ではあると思います。


炎症性腸疾患を日常診療で診る―あらゆる場面に対応できる臨床医を目指す (消化器BooK 2)

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病気がみえる 〈vol.1〉 消化器 (Medical Disease:An Illustrated Reference)

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消化器疾患最新の治療 2015ー2016

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