オススメ度 ★★
(専門知識を学びたい人におすすめ)
1. 外観
「ファイルシリーズ」というか「センスを身につけるシリーズ」というか、このシリーズはボーダー柄で一貫したデザインになっています。シリーズで揃えると結構綺麗に見えます。
2. 内容
「病態からのアプローチ」「薬物からのアプローチ」にパート分けされています。
病態からのアプローチでは、急性冠症候群、狭心症、不整脈、心不全、心筋症、感染性心内膜炎、大動脈解離、肺血栓塞栓症、閉塞性動脈硬化症、高血圧などの循環器疾患が一通り解説され、実際の初期対応から慢性期までの薬物治療が具体的な処方例が示されています。さらに多数の症例が筆者である村川先生の意見とともに提示されています。治療を拒否する患者の症例も載っているのが面白いところです。
薬物からのアプローチでは、作用機序、副作用はもちろんですが、具体的な処方例や使用中の考え方、key pointがわかりやすく箇条書きされています。
3. 本書の特徴
① 実際使ってみた筆者の感想が薬剤ごとに書かれている
② 口語体で読みやすい
③ 箇条書きが多くやや頭に残りにくい。身につくまで何度も読む必要がある
④ ちょっと値段が高め
4. おわりに
2012年に発売され、研修医によく売れていた(という噂を知人から聞いた)本書。
薬剤の使用感が書かれているのが本書の最大の特徴であると思います。
循環器内科が専門でなくとも、循環器疾患の薬剤や使用感について知りたい人にとって大変良い本だと思います。もちろん経験が少ない研修医にとってもおすすめの本で、自分が研修医の頃は内科に興味ある人はだいたいこの本を机の片隅に置いていたような気もします。今でもふとしたときに読み返しては、知識を補充しています。箇条書きなのでなかなか覚えるのは難しいですが、何度も何度も読み返してなんとか身についてきたかなとも思います。ひとつだけ、ちょっと値段が高めなのだけがネックでしょうか。
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循環器病態学ファイル 循環器臨床のセンスを身につける 第2版
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